日曜日の昼下がり

支配人さんは、わざわざお花を持って、お見舞いに行きました。

結局はブチ犬の讒言だと知れたわけですが、きっと安心したことでしょう。

平気でセフィロスの背後に居るワンラグナ。このあと、ひとりと一匹の間に闘いが始まりそうでしたが、支配人が上手くとりなしました。

ACセフィロスと、ワンラグナ、そしてボケナチュは、ますます支配人さんのことが好きになりました。

日曜日の昼下がり

支配人さんは何となく考え込んでしまいました。

いくら遊び人のACセフィロスとはいえ、身体の具合が悪いのは心配なのでしょう。

彼はやはりセフィロスのことを大切に思っているのです。

傍らには無神経なワンラグナ。そして空気を読まないボケナチュ。

日曜日の昼下がり

ワンラグナのいたずらは止まりません。

ご丁寧に支配人さんのところまで行って、いたずらの締めくくりをします。

怒鳴られて鳴いていたボケナチュも、後をついて行きましたが、目的地に着くなり眠り込んでしまいました。

きっと泣き疲れたのでしょう。

日曜日の昼下がり

通りに出てみると、案の定ボケナチュがおもらしをしていました。

どうしても決まった場所で排泄のできないダメわんこなのです。

ワンラグナのせいで苛立ちがピークに達していたACセフィロスは、黒い大きな赤ちゃんワンコを怒鳴りつけました。

日曜日の昼下がり

別宅に戻ると、またもやうんざりとすることが……

こんな粗相をする犬はボケナチュしかいません。

日曜日の昼下がり

うんざりとしたACセフィロスは、メモを自宅に残し、そのまま別宅へ行きました。
自宅にワンラグナが居たままだと、煩わしいことになると感じたからです。

ワンラグナはセフィロスの後について歩き、ねちねちとまとわりつきます。

天敵同士、いっこうに友好的な関係にはなれないひとりと一匹です。

日曜日の昼下がり

怒りまかせに、ワンラグナをぶん投げようと持ち上げるACセフィロス。

しかし、ワンラグナは動じません。

なんというしぶといワンコなのでしょうか。

日曜日の昼下がり

別宅の存在を隠しているACセフィロスに、ぐちぐちと嫌みを言います。

何のことはない。ひとりと一匹は天敵同士。軽いジャブの打ち合いなのです。

セフィロスは、自宅の人間に別宅を持っていることを秘密にしています。

必死に隠す必要もないのですが、親しく交際している人物も出入りしているので、説明が面倒に感じるのです。

特に真面目で神経質なヴィンセントは、家人が別宅を持っていると知ったらひどく傷つくでしょう。（実はもうバレてますけど）

日曜日の昼下がり

日曜日の昼下がり。今日は普通に自宅に居たACセフィロス。

ヴィンセントとクラウドはふたりで買い出しに行っているので、室内は静かです。

のんびりと読書を楽しんでいたところ、またもやブチワンコが遊びに来ました。

そう、向こう通りに瀟洒な家を構えているKHセフィロスの飼い犬、ワンラグナです。